生存戦略

まずは自分の足で立つ 元請け工務店としてデビューする

工務店の二代目経営者としてまず初めにやることは「自分の足で立つ」ことです。

 

自分の体のことではなく、もちろん会社としてのお話。

つまり、大手の下請けから脱却して、自ら注文を請けて設計・施工を行う体制へと移行を果たさなければなりません。

 

大手の傘下に入り、下請けでいる状態は、営業や広報といった仕事をしていなくてもある程度安定して仕事をもらうことができます。

この状態は一見とても楽です。

 

しかし、その反面、自らの意思で価格も仕様も決められず、元請けの経営状況次第では仕事を失う可能性すらあります。つまり会社の生殺与奪権を他人に握られた状態に他なりません。

 

これは二代目としての生存戦略を考えた上で非常にまずいです。

したがって、まずは自分の足で立つ、生殺与奪権は自分で握る。

そういう体制作りが第一なのです。

 

続いて具体的な方法を考えていきましょう。

 

 

最初の関門は人集め

元請けとなって自ら工事を受注するに当たって、最初の関門は「人集め」です。

 

下請け中心の工務店では専業の営業マンもおらず、大抵は社長が他の仕事をしながら営業もついでにやっているという状態だと思われますが、とりあえずそこは手を加えなくてOKです。

 

営業活動をどうするかという問題は、お客さんになってくれそうなが人がそこそこ集まってくる状況を作ってから、あるいは作る中で徐々に考えていけばOKです。

 

人を集める方法はいくつかありますが、まず「何に人を集めるのか」という点を考慮する必要があります。

 

例えば、自社の家づくりのコンセプトを打ち出すため、モデルハウスを作りますというスタイルなら簡単ですよね。モデルハウス見学会を企画してそこへ人が集まるようにCMなり新聞広告なりを打っていく形が自然です。しかし、モデルハウス建築には当然予算が必要になり、いきなりは現実的ではありません。

また「生存戦略」を考える当ブログでは最初から多額のお金を使うようなスタイルは推奨していません

 

まずは簡単なイベントを企画しましょう。

できれば継続的に続けられるものが良いでしょう。

何度かのイベントを通じて見込みのあるお客さんを発掘し、人間関係を作り、そして家を建てさせていただくことに繋げていくわけです。

 

では、どういうイベントを企画するべきか考えます。

 

売り物は自分しかない

これまで下請け仕事中心で、自分で作り出した家の実績がほとんど何も無い状態。

そんな中で売れるものと言えば「自分」しかありません。

 

他に売る物、頼れる物がある人はラッキーです。

例えば有名な建築家から依頼された建築実績がある、先代たちから受け継いだ家や工房がある、前職で得られた人脈があるなどですね。

こういった人はそれらを生かして人を集めたり、あるいは一歩進んで元請けとして家を建てさせてもらいましょう。

 

自分しか売り物の無い人は、その分努力しないといけませんが、一歩一歩積み上げる過程で自分も成長できますから、長い目で見れば悪いことじゃありません

 

イベントの方向性は家づくりに関連した物が良いです。

夏祭り的なイベントでは集客効果が高くても、こちらの望む(近々家を建てたいと考える)お客さんと巡り会える可能性が低くなるからです。それらは会社が発展してきた際に、お客さんへの「感謝祭」として企画しましょう。

 

私のオススメは、「住まいづくり教室」です。

 

1時間程度にスライドをまとめて、家づくりをするに当たっての基本的な事項(例えば断熱や耐震、素材選びなどなど)や流れ、注意しておくべき事などについて説明を行います。

 

「教室」は非常に有効なツールです。

まず、連続性を持たせるのが容易です

今回は「素材」について、次回は「ローンの組み方」について、その次は…といった形でテーマを変えると第2回、第3回と繋いでいきやすくなります。メインの話者は自分だけでなく、初代の方や社内の別の方でもOKです。

 

人は何度も出会うと、親近感が芽生えます。

ハウスメーカーの営業マンがしつこいくらいに何度も営業電話をかけるのは、この効果を狙っての戦略なのです。

親近感があれば、信頼を得ることができやすく、また話もスムーズに進みやすくなります。

最終的に家の建築依頼を得るために、この点が非常に大切です。

 

したがって、教室の終了直後に「はい、サヨウナラ」と送り出してしまわず、お茶やお菓子などと共に軽く相談会を催すと良いでしょう。

家づくりを近々考えているお客さんはほとんどの場合、何らかの疑問や悩み、不安を抱いています。

 

そういったことに耳を傾け、まずは受け止めてあげることが大切です。

極端に言えば解決させる必要はありません。「悩みを聞いてもらった」という印象をお客さんに持ってもらうことが大切です。

 

まとめ

まずは自分の足で立つ。

下請け脱却のための第一歩として人集めのイベント開催について解説しました。

 

方法論は色々あると思いますし、私の知り合いの工務店でもいきなりモデルハウスを著名建築家の設計でドーンと建築し、華々しく住宅部門をスタートさせたという例をいくつか知っているので、今回提案させていただいた方法は少々まわりくどい方法だと感じられるかもしれません。

 

しかし、この手法はスタート時点だけでなく、磨き上げていくことで継続的にお客さんを集め、受注へと結び続けられる「必殺パターン」になり得ます。

 

少しずつ学んで明日も明後日も生きられる工務店を作りましょう。

それでは次回をお楽しみに。

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